矯正治療について

治療方法の選択

患者さん一人一人に相応しい個別の治療ゴールが設定されると、その目標達成に最も効率的、 効果的な治療方法、治療装置が選択されます。しかし、本格的な矯正治療には、口の中に固定式の矯正装置「ブレース」の装着が必要になります。成長期の上顎前突や反対咬合では、 上顎を抑制する、下顎成長を促進する、上顎を前に出す、下顎を抑えるなど、目的に応じたさまざまな装置を使用します。歯列の側方コントロールには、 クワドヘリックスやバイヘリックスなどの拡大装置が口の裏側から多用されます。

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主な装置の種類

固定式のブレースには、金属ブラケットとセラミックブラケットがあり、丈夫で歯の移動効率が良いという利点から、中学までに終了する場合には、 金属ブラケットをお勧めします。成人矯正では、目立たないことを目的に、ブラケットが大きめで、多少異物感があるものの、セラミックブラケットが良いでしょう。

1. メタルブラケット

本格的な矯正治療には、どうしてもある期間、口の中にブレ-スをいれます。ブレースには、歯に直接あたる部分にワイヤ-を通す小さな器具(ブラケット)がついています。子どもの治療にはこの金属製の方が効率的です。成長期には、他にバイオネーターやトイシャー等の可撤式装置を使用することもあります。

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2. セラミックブラケット

成人矯正では、より目立たないことを目的に、セラミック製のブラケットが開発されています。


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治療後の保定 ~歯並びの安定のために~

治療が終わったばかりの歯並びはパーフェクトな状態になっています。 この先もずっと、その完璧な歯並びと咬み合わせを持続させるのは、患者さん自身の努力にかかっています。 なぜならば、装置をはずした瞬間から、歯並びはもとの状態に戻ろうとし始めるからです。 このような歯の動きは数年で止まり、やがて安定してきますが、それまでの間は歯の後戻りを抑えるために、保定装置(リテーナー)をつけておきます。 もちろん、後にもどるといっても、最初の治療前の状態に戻ってしまうというわけではありません。100%だったものが、90%、80%の状態になってしまうということです。 しかし、せっかくきれいになった歯並びです。その状態を維持するように、しっかりと管理してください。 保定期間になりますと、通院は数ヶ月に一度の割合になります。親知らずの問題や歯軋りなどで歯並びが変化することもありますので、 定期的にチェックを受けることは、歯を健康に保とうとする緊張感を強める役割も果たすことでしょう。

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症例 保定装置(リテーナー)
  1. 主訴/乱ぐい歯と八重歯
  2. 診断名/叢生を伴う軽度のClass lI不正咬合
  3. 初診時年齢/10歳6か月
  4. 主な治療装置/マルチブラケット装置、歯列弓拡大装置など
  5. 非抜歯
  6. 治療期間/二期治療 第一期:1年 第二期:1年6か月、計2年6か月
  7. 治療費/矯正治療基本料:第一期 40万円、第二期 35万円 調整料 3,000~5,000円×30回
  8. リスク・副作用/矯正中は、口腔を清潔に保たないと、虫歯や歯肉炎になるリスクがあります。二期治療は、第一期と第二期間の定期観察を含め、治療開始から終了までの管理期間が長くなるので、口腔内の刷掃や治療協力が不可欠です。無理な歯列弓拡大により、非抜歯治療を行うと安静時の口唇閉鎖が困難となり、口元が突出することが考えられます。治療後の保定管理を怠ると、後戻りが起こります。十代前半で治療は終了しますが、その後の親知らずの存在を含めた長期管理が必要です。

リテーナーは、半年間位は日中も使用しますが、それ以降は夜だけとなり、使用時間はだんだん減っていきます。
後戻りのしやすい部分は、歯の裏側に細いワイヤーで固定します。このワイヤーは、通常、数年で外します。

機能訓練 ~呼吸、筋肉訓練等の機能評価~

1. 歯並びを悪くする舌の癖

歯並びが自然にきれいに整う条件のひとつに、筋肉の作用があります。 舌の位置や運動に舌癖がある場合、筋肉の正しいバランスがくずれ、悪い歯並びの原因になることがあります。 舌を前に押し出す癖(舌突出癖)はもっとも多くみられる癖で、これによって、歯が前に押し出されたり、上下の歯が噛み合わない開咬を呈することが多いのです。 当クリニックでは、筋電計バイオフィードバック療法により、舌癖の訓練プログラムに積極的に取り組んでいます。ご本人がその癖を認識し、 意識して、訓練を持続することができるシステムです。

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2. 鼻づまりが歯並びを悪くする

鼻での呼吸ができず、口呼吸が常態化すると、いつも口を開けていることにより、顔の成長方向が変化したり、 歯並びに悪い影響を与えることがあります。当クリニックでは、鼻腔通気度測定や簡易睡眠検査を導入し、呼吸機能を調べます。問題がある場合は、耳鼻咽喉科または睡眠センターへご紹介します。



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