矯正治療について

実際の治療例

実際の治療例をいくつかご紹介します。代表的な歯列不正として、叢生上顎前突反対咬合開咬過蓋咬合を示します。実際には、これらの症状が重複して発現し、より複雑な症状を呈することもあります。

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叢生(乱ぐい歯)

歯とアゴの大きさのアンバランスから生ずる叢生(乱ぐい歯)は、現代人の代表的な不正咬合の一つです。
当クリニックでは、成長の利用、歯列弓の側方、前後方移動の可能性を探り、できるだけ抜歯回避の計画を立てますが、必要に応じて抜歯治療を選択することもあります。

叢生の治療前(左)後(右)の状態を示します。
左は非抜歯治療を、右は抜歯治療を適用。このように歯列・咬合の外観は類似していても、口元や骨格のバランスの違いから個人個人に応じた抜歯、非抜歯の判断が必要です。

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  1. 主訴/乱ぐい歯
  2. 診断名/叢生を伴うClass ll不正咬合
  3. 初診時年齢/10歳8か月
  4. 主な治療装置/マルチブラケット装置、歯列弓拡大装置など
  5. 非抜歯
  6. 治療期間/二期治療 第一期:1年 第二期:1年6か月、計2年6か月
  7. 治療費/矯正治療基本料:第一期 40万円、第二期 37万円 調整料 3,000~5,000円×30回
  8. リスク・副作用/矯正中は、口腔内を清潔に保たないと、虫歯や歯肉炎になるリスクがあります。二期治療は、第一期と第二期間の定期観察も含めると、治療終了までの期間が長くなるため、口腔内の刷掃や治療協力がより一層必要です。治療後の保定管理を怠ると、後戻りが起こります。十代前半で治療は終了しますが、その後の親知らずの存在を含めた長期管理が必要です。
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  1. 主訴/乱ぐい歯と口元の突出
  2. 診断名/叢生と上下顎前突を伴うClass l不正咬合
  3. 初診時年齢/14歳5か月
  4. 主な治療装置/マルチブラケット装置
  5. 上下顎左右第一小臼歯の抜歯
  6. 治療期間/2年2か月
  7. 治療費/矯正治療基本料:78万円 調整料 3,000~5,000円×26回
  8. リスク・副作用/矯正中は、口腔内を清潔に保たないと、虫歯、歯肉炎、歯周病になるリスクがあります。マルチブラケット装置の使用は、口腔内の刷掃や治療協力が必要です。上下顎前歯の後方移動量が大きくなると、歯根吸収が起こることや、上顎の切歯管、下顎結合部の形態によっては、前歯の後方移動が制限されることがあります。治療後の保定管理を怠ると、後戻りが起こります。十代後半には、親知らずの存在をチェックし、その後の管理も必要です。

著しい叢生の抜歯治療例。
このように歯とアゴの大きさが極端にアンバランスの場合は、適正な部位を抜歯して矯正する必要があります。

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  1. 主訴/著しい乱ぐい歯
  2. 診断名/著しい叢生のClass l不正咬合
  3. 初診時年齢/25歳3か月
  4. 主な治療装置/マルチブラケット装置、歯列弓拡大装置
  5. 上顎左右第一小臼歯、下顎右第二、左第一小臼歯の抜歯
  6. 治療期間/2年4か月
  7. 治療費/矯正治療基本料:80万円 調整料 3,000~5,000円×28回
  8. リスク・副作用/矯正中は、口腔を清潔に保たないと、虫歯、歯肉炎、歯周病になるリスクがあります。マルチブラケット装置の使用には、口腔内の刷掃や治療協力が必要です。成人では、強い歯ブラシ圧によって歯肉退縮が起こることがあるので注意して下さい。治療後の保定を怠ると、このような症例では、後戻りが容易に起こるので長期管理が必要です。

叢生の非抜歯治療前後の口元と口腔内。
叢生の強い症例でも、安定した咬合と口元のバランスが得られるのであれば、歯列の前方、側方拡大を行い、非抜歯治療が可能です。
右段の口腔内は治療後12年の安定した状態を示します。

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  1. 主訴/乱ぐい歯と八重歯
  2. 診断名/叢生を伴う軽度のClass lI不正咬合
  3. 初診時年齢/10歳6か月
  4. 主な治療装置/マルチブラケット装置、歯列弓拡大装置など
  5. 非抜歯
  6. 治療期間/二期治療 第一期:1年 第二期:1年6か月、計2年6か月
  7. 治療費/矯正治療基本料:第一期 40万円、第二期 35万円 調整料 3,000~5,000円×30回
  8. リスク・副作用/矯正中は、口腔を清潔に保たないと、虫歯や歯肉炎になるリスクがあります。二期治療は、第一期と第二期間の定期観察を含め、治療開始から終了までの管理期間が長くなるので、口腔内の刷掃や治療協力が不可欠です。無理な歯列弓拡大により、非抜歯治療を行うと安静時の口唇閉鎖が困難となり、口元が突出することが考えられます。治療後の保定管理を怠ると、後戻りが起こります。十代前半で治療は終了しますが、その後の親知らずの存在を含めた長期管理が必要です。

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